第322章

 一方、その頃。

 望月琛は能面のように強張った面持ちで、警備員が最優先で抽出した監視カメラの映像を睨みつけていた。その顔色は、もはや怒りでどす黒く染まっている。

 モニターの画面内では、前田南とククが手洗いに入った直後、一人の警備員がドアを蹴破って侵入する様子が映し出されていた。

 だが、直後に画面はプツリと途切れた。

 その後の映像は明らかに人為的な破壊を受けており、技術者がどれほど復旧を試みても、ノイズが走るばかりで何も映らない。

 これが計画的な犯行であることは明白だった。そしてその標的が、前田南とククの母娘に向けられていることも。

 監視室の空気は凍りついていた。

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